空を見上げて

蒼空の死神1−4

 第4章 蒼い瞳

 
プラハの王都、ディスは富んでおりきれいに屹立する建物がにぎわいを見せている。
 だが、人々のにぎわいは市場のそれではない。
 少女は、その町の店がたくさん立ち並ぶ通りの一角の店に入っていく。
 焼き立てのパンの香ばしさが、少女の食欲を注ぐ。パン屋である。
 「いらっしゃいませ!」
 「こんにちわー、えとぉ……クルミパン、4つとバターパン、2つ下さい。」
 「お譲ちゃん、おつかい?えらいねぇー。」
 少女はお人形のように首を横に振る。首の動きに応じて、揺らぐ髪は淡い蒼色だ。
 「ううん、違います。私、親とか居ないから。」
 プラハの国では親が居ないのはそう珍しいことではない。
 死者だから。一度、彼らは死んでいる。生きていた時とほとんどが変わらないけど彼らは死んでいるんだ。
 生きていた時の知り合いに会うことは、容易ではない。この死者の世界には、死者の数が半端でなく、探すことが難しいのだ。
 「あぁ、そっか。お譲ちゃんはこんなに若いのに1度、死んだんだね。あたしはこの世界で、このプラハの国で生まれたからその家族がいないという痛みをわかってあげられなかったのよ。ごめんね。」
 だがこの世界にも家族の温もりを感じれる者は居る。この世界で家族になった者達だ。
 「ううん、いいの。でも、あなたのような人も辛いでしょ。だって、あなた達が感じる温もりは誰かの命を犠牲にして得たものだから。」
 死者の世界では、子を成すことは出来るがそれにはこれから誕生しようとする命を奪い、その命の力を使うことが必要不可欠だ。
 死神達が刈り取った命はこういう所にも使われる。死神達をしきっているフリディア教会が一般の死者に販売するのである。
 死神達は自分達が手に入れた命がこのように使われているのを知っているが死神達は教会の下で働き続ける。
 もしかしたらがそこにあるから。それしか希望がないのだ。
 「えぇ、辛いわ。あたしね、常に自分自身の心に苛まれ続けてる。あたしが生まれて来なければ、誰かが地上に生まれることができたかも知れないって。あたしは罪深い存在なんだ。」
 「死神は、これから誕生する人の命を奪うだけでなく、誰かにその命を背負わせその人を苦しめるのですね。どうして死神なんかにみんな、なろーとするんだろ。もう1度、そんなにも生きたいのかな。誰かを犠牲にして生きようとするのかな。生きるって何なのかな。」
 少女の幼さがあるアクア色の瞳はしっかりと前を見すえている。小鳥のようにひかえめな声音だが、はっきりとその声は店主の女性の耳に伝わる。
 少女はパンが入った紙袋を受け取る。手にその温もりがほんわかと伝わってくる。
 「そうね。」
 「私は別に地上で生きたいなんて思わないな。この国で生きていたいって思うよ〜。あ、私、もう行かなきゃ。なんか長話、しちゃいましたね。しゃべり出すと止まんないんです。えへへ。じゃ、今日はありがとございましたぁ〜。また来ますね。」
 「……。」
 女性は手を握りしめた。
 「おばさん?」
 「あんた、名前は?その純粋な蒼い瞳、気にいったよ。」
 「私?私はキュアです。」
 女性はキュアが抱える、紙袋の中に熱々のアップルパイを押しこむ。
 「え?」
 「おまけだよ。」
 「わぁっ。アップルパイ! 私、これ大好きなんです。私、これのためなだったら誰かを犠牲にしてもいいって思うぐらいです。だってアップルパイのほうが、偉いもん。美味しいから。」
 キュアは晴れがましい笑顔で、そう言いアップルパイを全部その小さな口に押しこむ。一口である。
 頬のピンクに近い赤が美味しいを物語っている。
 「あの、前言、撤回していい?純粋な蒼い瞳をしてるって奴。」
 「あはは、冗談ですよー。アップルパイのためなら誰かを犠牲にしていいだなんて。あ、そだ! フリディア教会の場所、教えて下さいませんか? 土地勘がないもので。えへへ。」
 「フリディア教会って死神を統べる教団の。あんた、もしかして死神?」

    *                     *                  *

 「むっ……。」
 今、フレイヤはとてつもなく憂鬱である。胸がむさくさする。
 心が奪われていく感じだでもある。
 (痛いよ、苦しい。ううん、違う。そんなんじゃない。)
 「美しきマダム。あなたの美しさに僕は心を奪われた。その責任、どう取ってくれるの?」
 「まぁ、なんて格好いいお方。素敵ですわ。責任は取りますわ。」
 ディーンは女性を抱きしめる。
 「ディーン、はやくいこっ。はーやーくぅー!」
 フレイヤはディーンの手をぐいぐい引っ張る。
 ディーンは、女性とすれ違うたびに女性を口説く。
 そのたびにフレイヤは、胸が締め付けられるような苦しさに襲われる。
 「なによ、この女。わたくしとこの方の恋を邪魔するなんて。」
 「あ、マダム、こいつは女と思わなくていいよ。僕が唯一、心を奪われなかった女だよ。」
 フレイヤはディーンを握る手を更に強く握る。
 (違う、これはそういうのじゃなくって。)
 そうだ、こいつが女と話してて苛立つのは時間がむだになるのが嫌だからだ。
 自分にとって無駄な時間を過ごすことは大嫌いなことなんだとフレイヤは自分に言い聞かせる。
 だから、
 「おまえ、私をこんなにも待たせていいと思ってるの! さぁ、行くわよ。立ち止まるの禁止。教会まで一直線。私、あんたと違って忙しいの。だから一刻も早く、任務を済ませるわよ。いい?」
 「わ、わぁーたよ。おっかねぇなー。マダム、また貴女に会いにいきます。」

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 続きが気になります           あんまし続きとか気にならん  次回予告
フレイヤ「次回予告? ふざけんじゃないわよっ!なんで私がこいつとやらなければいけないのよー。こんな奴、大っきらいなのにっ! 世界で一番。このぉ!(ぱしんっ)」
ディーン「う、痛い。いくらなんでも殴ることないんじゃ……。」
フレイヤ「殴ったんじゃない。たたいたのっ。」
ディーン「どっちも痛いのには変わりない。はぁー、僕はなんて可愛そう。君とやるなんて。」
フレイヤ「うるさーーーーーーーい!お黙りなさいっ。あ、次回予告するわよ。」
ディーン「えーと、なんだ(本をぺらぺらめくる)。なんか君の妹が登場するらしいよ。」
フレイヤ「え? あの子が!」
ディーン「じゃ、終わり。(ばたばた)}
フレイヤ「ちょっと待ちなさいよ。ひ、一人じゃ不安。。(小さい声で。顔、赤い)違う、こんなの初めてだからよ。えっと、次回も絶対に読みなさいよねっ」

<

あとがきっぽいもの
うわー、今回はほんまに出来が悪い。
誰か、助けて。あんまし文が思い浮かばなかったんだよー。
きっと、こないだの創作バトンに力を使いすぎたからだ。
by 電波姫  at 21:36 |  文倉庫 |  comment (3)  |  trackback (0)  |  page top ↑
Comments

元気にしてた?色付きの文字ごめんね
返事できなくて
これからも仲良くしていこうね!
by ミュスト★ 2008/05/03 20:08  URL [ 編集 ]

海の底から浮上してきました。このまま空まで行くつもりです。

大丈夫だよ。十分いいと思う。
密かな楽しみになりそうだ。
君の文は私の好みだと言い切れるよ。
ココは飽きないね。すごく面白いよ。
by クジラ 2008/05/04 13:32  URL [ 編集 ]

>>ミュスト
やっほー、おひさー。
あ、いいよいいよ。
えっと、まぁ一応、元気にしてたかな?

>>クジラ
そういってもらえるとうれしいのだ。
ありがとー。
このまま空までかぁー。ほどほどにね。
by ソフィー 2008/05/06 20:48  URL [ 編集 ]
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